いかにも本らしい味わいのある挿絵本はイギリス。
華やかで奇想に富み、都会的でおしゃれなフランス。
しかし、20世紀になると出版にもアメリカはとても頑張ってくるのです。アメリカは新しい国ですから、伝統に捕われずに不思議な本をたくさん創るのです。僕も見た中では、これが一番凄いという一冊を御覧にいれましょう。
これは、有名な小説『フランケンシュタイン』のアメリカで作られた特別版です。なんとフランケンシュタインの手が、カバーに浮き上がっています。立体の表紙です。中を開きますと大きな活字でゆったりと組まれたテキストの中に、フランスともイギリスのものとも違う、アールデコのような鋭い線の斬新な挿絵がたくさん入っています。いかにもアメリカ的なセンスに満ちた本です。
イギリス人やフランス人ならば、よっぽどエキセントリックなセンスの持ち主でないと、このようなものは創らないのですが、ここがアメリカ的なところで、後のディズニーランドやそういう楽しい空間を創る技術がここにあるのだと思います。
本を持っているのがまるで遊園地のようだという本が、アメリカではたくさん出ています。このような新しい試みの書物も挿絵本の楽しみです。
今回は、このような海外の国別に分けた面白い挿絵本を、コレクションの中でたくさん見ることが出来ます。
ぜひ皆さん、一冊一冊出会って楽しんでください。